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2021.07.09

予約システムをLINEでアプリ連携して簡単導入「顧客対応を自動化」

 

紙やカレンダーに記入する、Excelで管理するなど、アナログ手法での予約管理は「記入漏れ」「日時の間違い」などの人為的ミスが発生しやすく、売上機会の損失につながる可能性があります。そうしたミスをなくし、業務効率化を実現する予約システムやアプリの導入メリット、コストを抑えた運用方法などについて紹介します。

目次

予約システムとは

予約管理システムとは、店舗への来店予約などを、利用者がWebサイトやアプリで公開されているカレンダーから空き時間を確認して予約できるシステムです。従来であればユーザーから電話・メールで予約の連絡を受け、担当者が空き状況を確認して案内する必要がありましたが、予約管理システムを導入すれば担当者が日程の管理・案内を行う手間が削減されます。

 

予約・受付の自動化はもちろん、予約されているユーザーの日程管理もシステム上で行え、そのユーザーの性別・年齢・来店履歴・利用メニューなどの情報も管理できます。また、システムによっては予約システム上で入金を行えるもの、アプリ上のプッシュ通知でキャンペーン案内や予約日程が近づいた時のリマインドの案内を送ることも可能です。

予約システムを導入するメリット

予約システム・アプリを導入すれば、予約受付や予約状況の管理、顧客情報の収集、分析に割いていた時間と労力を大幅に削減することができます。

 

具体的なメリットとしては、以下が考えられます。

 

  • ・24時間対応でユーザーが都合のいいタイミングで予約できる
  • ・自動化により予約業務の手間が省ける
  • ・予約状況がリアルタイムに確認できる
  • ・リマインド機能が予約忘れ・無断キャンセルの抑止につながる
  • ・顧客データの収集・分析ができる

24時間対応でユーザーが都合のいいタイミングで予約できる

「忙しい時間帯に電話が鳴り、対応できないまま切れてしまった」という経験があるかもしれません。予約システムは、深夜・早朝の店舗に人がいない時間帯、混雑する昼時でも24時間いつでも対応が自動化できます。

 

ユーザーは自分の都合のいい時間帯に予約することができるほか、店舗側も予約のことを気にせず、通常業務に集中することができます。

自動化により予約業務の手間が省ける

予約業務を予約システムに一本化することで、「電話予約の聞き間違い」や「メールの返信忘れ」など、人的なケアレスミスを防止することができます。予約受付完了の案内も自動化できるため、1件ずつ手動で対応していた返答や確認の連絡などが不要になり、時間と労力も効率化されます。

予約状況がリアルタイムに確認できる

予約状況をリアルタイムに確認できるので、予約の重複や予約状況に関する問い合わせにスピード感を持って返答できるようになります。

 

「この日のこの時間帯が空いているなら予約したい」
「今月の水曜日の空いている時間ならいつでもいいから予約したい」

 

などの問い合わせがあった際、手書きの予約表を見ながら回答するとミスが起こりやすいものの、予約システムでは同様の手間がなくなり、予約状況を知りたいユーザーのストレスも軽減されます。

リマインド機能が予約忘れ・無断キャンセルの抑止につながる

予約していた顧客が意図する・しないにかかわらず、店舗側にとって困るのが予約の無断キャンセルです。ほとんどの予約システムは、予約済みのユーザーに自動リマインドする機能が備わっています。

 

・「ご予約◯日前ですが、変更はございませんか」
・「ご予約日当日です。ご来店をお待ちしております」
・「明日よりキャンセル料金がかかります。ご予約を変更する場合は返信をお願いいたします」

 

など、日付も文言もカスタマイズできるため、日時と一緒に確認事項がある場合でもスムーズに連絡を行うことができます。

顧客データの収集・分析ができる

顧客データの収集・分析することで、販促活動やキャンペーン実施に活用することができます。

 

どんなユーザーに何のメニューが好評だったのか、年代別の注文数、チラシを配布した後の集客効果などが分かるようになるため、今後のメニュー開発や新商品の告知方法などに関する参考情報を得ることができます。

予約システムを導入するデメリット

一方、予約システムを導入するデメリットや懸念点もいくつか存在します。

システム導入のコスト・工数が発生する

予約管理システムの導入にはいくつかのコストが発生します。システムを自社でオリジナルで構築する場合はその開発のための人件費や外注費がかかり、また、サービスとして提供されているシステムを利用する場合にも初期費用が発生することがあります。

 

金銭的なコストだけでなく、これまで電話を中心に予約を行っていた既存のフローからの変更に対応する必要もあります。新しいフローに慣れるまでの期間は、一時的に業務効率が低下するかもしれません。

保守・運用のコスト・工数が発生する

予約管理システムを導入した後の保守・運用のコストや工数が発生します。自社開発のシステムであれば、不具合が出た時の修正、新しい機能の追加などの人件費・外注費が発生したり、また、サービスを利用している場合は月額料金がかかります。

 

予約管理システムにはデメリットも存在しますが、それでも従来の方法よりトータルで見た時のメリットのほうが大きい場合が多いです。予約・顧客情報の管理コストの低下や予約枠の増加などにより、業務効率化や収益性の向上が見込めます。

コストを抑え簡単に予約システムを導入するには?

メリットの多い予約システムですが、前述の通り、導入するにはある程度の費用がかかります。できるだけ費用を抑えて予約システムを導入したい場合は、システム開発や設置費用のかからない「予約管理アプリ」の利用がおすすめです。

 

予約管理アプリとは、スマホアプリやWebブラウザで予約管理ができるシステムのことです。予約管理システムとの違いやメリットは以下となります。

システム開発費用が不要

予約管理システムを自社開発する場合は開発費用がかかりますが、予約管理アプリであれば開発費用が不要です。

月々にかかる費用も安価

予約管理システムのサービス利用費と比較して、比較的安価な価格であることが多いです。

スマートフォンやタブレットから利用できる

アプリであるため、多くの人が利用するスマートフォンから予約を受け付けることができます。

既存アプリと連携させることで導入も簡単

予約管理アプリはすでに存在しているアプリやサービスと連携して予約情報や顧客情報を共有したり、決済システムを連携させることも可能です。

ユーザーが使用しているアプリと連携すれば利用率にも期待できる

すでにユーザーが日常的に利用しているメッセージアプリなどと連携できるサービスであれば、店舗からのメッセージ送信なども可能になります。利用率の向上も期待できます。

予約サイトと予約アプリの違い

コストを抑え簡単に予約システムを導入する方法として、予約アプリを導入する以外にも大手グルメ予約サイトなどを利用する方法もあります。どちらもオンラインで予約を行うことができるため、同じように捉えられてしまいますが、主な違いは以下の通りです。

 

  • ・予約サイト:サイト経由での予約人数×手数料
  • ・予約アプリ:月額利用料のみ

 

予約サイトは人数に応じて料金が加算されるため、予約が増える繁忙期は利用料金が高くなるデメリットがあります。一方、予約アプリは月額利用料のみになるため、予約数が多くなったからといって費用が高くなることはありません。

 

また、多くの店舗が複数の予約サイトを活用していますが、結局、予約を一元管理するシステムの導入を検討する必要に迫られる可能性もあります。予約サイトの集客力で来店客は増えるかもしれませんが、一元管理や予約受付などの自動化が可能で、費用も抑えることができる「予約アプリ」の導入には大きな利点があります。

WordPressのプラグインを利用する

WordpressとはWebサイトやブログを簡単につくれるシステムで、プログラミングやコーディングといった開発に関係する知識がなくても利用可能です。そのWordPressの機能に「プラグイン」という追加機能のようなものがあり、これを活用すればWebサイトに予約システムの機能を入れることができます。

 

すでにWordPressを利用してサイト運営を行っている場合はプラグインを入れるだけで簡単にWeb予約ができるようになります。

 

一方、予約フォームのデザイン性や使いやすさ、また顧客管理機能などを考えると、日常的にたくさんの予約を受ける場合は活用しにくいこともあります。

予約システムを選ぶポイント

予約システムを導入する時に選ぶべきポイントについて紹介します。

予約管理機能

どのシステムにも予約管理機能は標準装備されていますが、サービスによって対応できる幅に違いがあります。カレンダーから空いている日付を確認して予約できるだけでなく、クーポンを選択できたり、スタッフを指定できるものなど、いくつかの種類があります。

操作性

予約を実際に行うユーザー側の画面はもちろん、予約管理や顧客への案内メッセージなどを送る管理画面の見やすさ・操作性も重要です。業務効率化になるシステムにも関わらず、思いの外使い勝手が悪いケースやITシステムに慣れていないスタッフが利用するのに手間取るケースもあります。

決済機能

予約だけでなく、オンライン上で決済ができるタイプの予約システムもあります。店舗での支払いの手間を省けるだけでなく、クーポンや回数券の発行・ポイントが貯まるシステムなども導入できればリピート率の向上につながります。対応しているクレジットカードや決済システムの種類にも注目して選びましょう。

顧客管理機能

顧客管理機能は、一時的な予約の確認・受付だけでなく、その顧客の属性情報や過去の来店履歴なども管理できる機能です。どの性別でどの年代のどこに住んでいる人が顧客に多いのかなどの顧客分析にも活用でき、また特定のターゲットに対してメッセージを送るなどのマーケティング活動も行えます。

セキュリティー

予約したユーザーの情報は個人情報のため、取り扱いには注意が必要です。自社内でのセキュリティー意識の向上や対策だけでなく、システムそのもののセキュリティー対策が施されているものが理想です。

 

インターネット上に存在しているクラウドサービスの場合、暗号化通信ができているSSL対応をしているもの、ISMS認証といった第三者からのセキュリティー性の高さが認められているサービスもあります。

初期費用・月額費用

サービスを導入時の費用や、月額費用も選ぶポイントの一つです。月額費用は固定性のものから、予約の数や利用する機能のオプションの数などによって変化するものもあります。

予約システムの導入事例

茨城おとなのかき氷 四季と六花(しきとりっか)

茨城県笠間市にあるフルーツかき氷専門店では、見込み顧客が最初にチャットで問い合わせる流れから、そのまま来店予約ができるシステムをLINE公式アカウントで利用しています。メッセージ機能で直接アプローチできたり、また来店後のアンケートや再来店の予約まで、すべての接点でLINEを予約システムとして利用しています。

中華そば紅

東京都小平市にあるラーメン屋では、テイクアウトや貸切り予約をLINE上で行えるようにしています。チャットの画面から直感的な使い方で予約ボタンが押せたり、必要な情報を自動返信として設定できるようにすることで、お客様とのやりとりもスムーズに対応できているそうです。

シュラスコレストランALEGRIA

東京・神奈川・千葉などで展開しているシュラスコレストランでは、キャンペーン情報などをメッセージ配信を定期的に行うことで予約の促進を行っています。

LINE公式アカウントと連携した予約管理機能を使うメリット

LINE公式アカウントにも、連携可能な予約管理のための拡張機能が存在し、LINEマーケットプレイスからの申し込みが可能です。

 

具体的なメリットは以下の通り。

 

・設置費用や開発費などは不要。コストを抑えて導入可能
・使い慣れたLINEのトーク画面で内容を確認できる
・対話形式の応答で予約途中のユーザーの離脱を防げる
・チャットボットによる対話形式の応答で予約途中の離脱を防ぐ
・クーポンやセール情報などの配信が予約や再来店につながる

設置費用や開発費などは不要。コストを抑えて導入可能

通常の予約管理システムの場合、自社サイトへのシステム実装や独自のアプリ開発を行う必要があり、費用も高額になることがほとんどです。しかし、既に用意されているシステムを使えば、開発は必要ないため低コストで済みます。

 

必要なコストも月額費用のみという場合が多く、月々の利用料が1万円を切ることも少なくありません。

使い慣れたLINEのトーク画面で内容を確認、登録も簡単

LINEマーケットプレイスから拡張機能を導入する場合、ユーザーも普段から使い慣れているLINEを使って予約することになるため、操作で迷うことはありません。利用方法もLINE公式アカウントを友だち追加するだけで簡単な上、別途、アプリをダウンロードしたり、登録フォームに記入したりする必要もありません。

チャットボットによる対話形式の応答で予約途中の離脱を防ぐ

拡張機能の中には、チャットボットによる対話形式の応答が可能なものもあります。

 

予約フォームなどでよくある、

 

「次に何を入力すればわからない」
「エラーが出ているけれど、どこがエラーなのかわからない」

 

などのトラブルを防ぐことができます。予約入力の最中で途中離脱してしまうユーザーは予想以上に多いため、それを防ぐことが予約数の増加にもつながります。

クーポンやセール情報などの配信が予約や再来店につながる

LINE公式アカウントの特長の一つに、配信したメッセージの開封率が高いという特長があります。そのため、LINE公式アカウントから

 

・予約後のリマインドメール
・来店後のお礼メッセージ
・定期的なセール情報
・誕生日などのクーポン情報

 

などの情報を配信することで、予約の促進や再来店につなげるような活用も可能です。

LINEマーケットプレイスで予約機能を選ぶポイント

LINEマーケットプレイスで、LINE公式アカウントと連携可能な予約機能を選ぶ際のポイントを紹介します。

 

・メッセージの一斉配信が可能か、配信数に制限はあるか 
・ユーザーが使う予約日・予約内容の選択画面は使いやすいか
・予約後のリマインドメールは送れるか
・店舗が使う管理画面は見やすく使いやすいか
・試用期間はあるか

 

月々にかかる費用が予算内かどうかも重要ですが、まずはユーザー、店舗双方の使い勝手の良さを確認しましょう。参考にLINEマーケットプレイスから申し込める予約管理機能を紹介します。

シンプルな予約管理 かんたん予約アプリ/ポチコ

ポチコ」は「LINEで簡単に予約できる」「管理者がより楽に予約管理ができる」ことを目的とした拡張機能です。シンプルで手間がかからず、非常に安価で導入が可能です。

 

提供会社:株式会社Play Technologies
販売価格:月額3,000円(税別)
トライアル有無:あり
HP:https://line-marketplace.com/jp/app/pochico

ハイブリッド型チャット式で、簡単かつ手厚い対応が可能/「かわりに聞くね」Kawarii

「かわりに聞くね」Kawariiは、予約機能だけでなく、販売やユーザーからの問い合わせにも柔軟に対応できる予約管理機能です。チャットボットでの応答から有人対応に切り替えることができるため、予約管理だけでなく、問い合わせ対応などにも活用したい場合におすすめです。

 

提供会社:株式会社Jolly Gene
販売価格:通常版月額4,000円(税別)、PRO版月額30,000円(税別)
トライアル有無:あり
HP:https://line-marketplace.com/jp/app/kawarii

リピーターを逃さない仕組みからスタッフ管理まで/リピッテ

リピッテは、予約管理はもちろんスタッフのシフト登録まで可能な予約管理機能です。特にスタッフの指名予約が必要なサロンや美容室、パーソナルジムなどで活用できます。

 

提供会社:株式会社コネクター・ジャパン
販売価格:月額3,000円(税別)
トライアル有:あり
HP:https://line-marketplace.com/jp/app/repitte_beauty

予約システムはLINE公式アカウントと連携可能な拡張機能が便利

予約システム・アプリの導入によって、これまで予約管理に費やしていた予算を抑制し、人員配置を他に回すことで全体的な顧客満足度を上げることもできます。

 

LINEマーケットプレイスを活用すれば、スマホからも利用しやすい予約システムを低コストで導入可能です。自社のサービス、スタッフ、ユーザー属性に合った機能を選択しましょう。