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2021.08.18

無断キャンセルに店舗ができる対策|事前に対応して損失を削減

 

宿泊業、飲食業、サロンなど、予約可能な店舗運営で問題となるのが無断キャンセルへの対応です。損害金額が大きく、悪質な場合は損害賠償を検討するという選択肢も考えられますが、請求に必要な準備などは店舗側で進める必要があるため、結局は泣き寝入りせざるを得ない店舗がほとんどという実情があります。

 

そこで、無断キャンセルが発生してしまう理由や損害賠償請求について解説し、予防するための対策方法について紹介します。

目次

無断キャンセルとは

経済産業省の「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート」によると、無断キャンセルは以下のように定義されています。

 

「予約をしていたにも関わらず、その日時になっても店に連絡がなく、または店の連絡を無視して来店しないこと、No show という」

 

ユーザーが予約時間になっても姿を見せないことから、「No show」と呼ばれています。

無断キャンセルによる被害額

経済産業省の上記レポートによると、無断キャンセルが飲食業界全体に与えている損害は、年間で約2,000億円と推計されています。

 

飲食店の無断キャンセルの損害には、材料費や人件費、光熱費に加え、本来は異なる客に席を案内可能だったことから想定される収益も含まれています。この数字は飲食業界のみの被害額となっているため、その他の予約が必要な業種を含めるとさらに被害額が増えると予想されます。

無断キャンセルによる損害賠償請求は可能?

どんな業種であっても、無断キャンセル被害にあった場合は損害賠償請求が可能です。特にホテル業界ではキャンセルポリシーと共にキャンセル料金に関する説明があるなど、キャンセル料の請求は広く認知されています。

 

そのためには、予約時に以下の項目をユーザーに告知する必要があります。

 

・適切に算定したキャンセル料(損害賠償額)
・キャンセルポリシー

損害賠償請求可能なキャンセルとは何か

損害賠償請求が可能なキャンセルは、無断キャンセルだけではありません。ユーザーのキャンセルによって店舗側が損害を受けた場合、無断でなくても損害賠償請求が可能と考えられています。経済産業省の「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート」では、損害賠償には大きく2種類あるとされています。

 

・債務不履行:契約(債務)を履行しないことにより、契約の相手方に生じた損害のこと
・不法行為:契約が成立していなくても、故意や過失により相手方に生じた損害のこと

 

飲食店で例えると、コース料理を予約していたのに無断キャンセルした場合は債務不履行。席のみを予約した際の無断キャンセルは不法行為となります。つまり、金額が確定していない席のみの予約であっても、金額がすでに確定しているコース料理の予約であっても、損害賠償請求が可能と考えられるのです。

キャンセル料金設定のために考慮すべきこと

キャンセル料金は、客観的な基準により設定されている必要があり、想定される被害額以上の金額を請求することはできません。

 

コース料理の無断キャンセルの場合は当日に損害を埋め合わせることが難しいため、全額のキャンセル料を請求することができると考えられていますが、無断キャンセル、事前のキャンセルどちらの場合でもキャンセル料金は以下の項目を考慮する必要があります。

 

・原材料費(転用が可能な飲料等を除く)
・食材廃棄費
・人件費(仕込みや待機時間、サービス料金も含む)
・時期(繁忙期、閑散期)
など

 

例えば、コース予約の無断キャンセルがあった場合でも、当日に別の顧客で同じ料理を提供することができたり、キャンセル後に店が混み合い被害が軽減できた場合などは、それを踏まえて料金を算出する必要があるとされています。

 

損害賠償額の算定方法については、店舗側からしっかりとユーザーに説明できるように、あらかじめ準備をする必要がありそうです。

無断キャンセルが発生する理由

無断キャンセルが発生する原因は主に下記のケースが多いと考えられます。

 

・予約をしたことを忘れてしまった
・予約をキャンセルすることを忘れてしまった
・故意の無断キャンセル

 

故意に無断キャンセルをする悪質なユーザーは少なく、結果として無断キャンセルになってしまったというケースが目立ちます。とはいえ、故意でなかったとしても無断キャンセルは店舗側にとって迷惑な行為です。無断キャンセルが発生する背景を知り、発生頻度を減少させるための対策を練りましょう。

予約を忘れてしまった

予約日時や時間を忘れてしまったり、勘違いしていることによって無断キャンセルが発生する場合があります。ユーザーに悪気はなく、単に予約したことを忘れているだけのため、連絡をとった際に反応があるケースがほとんどのようです。

 

この原因に関しては、予約前日やキャンセル料金が発生する前日にリマインドの連絡を入れることで予防につながります。

キャンセルすることを忘れてしまった

忘年会や新年会、歓送迎会など、予約する店に関して本人以外への確認が必要な場合に発生しやすい原因です。参加人数も多いことから事前に複数の店舗を予約し、最終的に合意が取れた店舗が決まってから本予約とするため、一部店舗へのキャンセル連絡を忘れてしまいます。

 

取り敢えず予約したいという場合、いつまでに確定の連絡をもらうことができるのか予約の際に明確にし、期日を過ぎた場合は確認の連絡を入れることで予防につながります。

故意の無断キャンセル

発生頻度は少ないものの、故意に無断キャンセルをするケースも考えられます。

 

店舗を予約する際、多くの人が予約サイトを活用しますが、一部のサービスではユーザーに対してポイントが付与されることがあります。予約がキャンセルされれば付与されたポイントは無効になりますが、店舗側がキャンセル処理を忘れてしまうことがあり、その場合、ユーザーに付与されたポイントは無効になりません。

 

悪意ある一部のユーザーが、店舗側の処理ミスを狙ってポイントを取得しようと、複数回に渡って無断キャンセルを繰り返す可能性があります。キャンセル処理を確実に行い、予約サイトに報告するなどで対応することができますが、事前対策は難しいという現状があります。

無断キャンセル対策の方法

無断キャンセルの原因の多くは、ユーザー側のうっかりミスや注意不足で発生します。予約時にユーザー側に注意を促すことで無断キャンセルへの予防になります。具体的な対策として、以下が考えられます。

 

・予約のリマインド
・キャンセルしやすい仕組み
・事前決済の導入
・キャンセルポリシー、キャンセル料の明示
・無断キャンセル保証、回収代行サービスを利用する

予約のリマインド

ユーザーの予約日時忘れや勘違いを防ぐには、来店前のリマインドが効果的です。

 

メールでのリマインドは他のメールに埋もれてしまい、確認してもらえない可能性があります。メッセージ連絡であれば、電話番号と紐づけられたSMSやLINEなど、開封率が高いものを利用した方が賢明です。

キャンセルしやすい仕組み

キャンセル希望のユーザーが、店舗に連絡しやすい仕組みをつくりましょう。Web上ではキャンセルができず、営業時間内に電話でしか受け付けていないようなケースはユーザーがキャンセル連絡をしたくてもできない可能性があり、無断キャンセルにつながってしまいます。

 

予約確認の際にキャンセルへのURLも添付するなど、ユーザーのタイミングでキャンセルすることができるような対策を考えましょう。

事前決済の導入

予約時に予約料金を事前決済するシステムを導入することも、無断キャンセルの予防につながります。

 

既に決済は完了しているため、無断キャンセルが発生してしまった場合も最小の被害に抑えることが可能です。

キャンセルポリシー、キャンセル料の明示

予約時、キャンセルした場合にユーザーが負うペナルティーについて明示しましょう。

 

宿泊施設を利用する場合に記載されているキャンセルポリシーを作成し、キャンセル料を明示します。ユーザー側もペナルティーが発生することを認識するため、予約のキャンセル防止につながります。

無断キャンセル保証保険、回収代行サービスを利用する

無断キャンセルの被害を保証する保険、キャンセル料金の回収代行サービスの利用も手段の1つです。

 

保険料金や利用料金は発生しますが、無断キャンセルがあった場合もある程度料金を回収できるため、損害を軽減することができます。

LINE公式アカウントを活用して無断キャンセル対策を行う

無断キャンセルの予防対策として、LINE公式アカウントと連携可能なアプリを利用することもできます。LINE公式アカウントと連携可能なアプリは、LINEマーケットプレイスから申し込むことができます。

 

個別にアプリ開発などを行う必要がなく、LINE公式アカウントと連携させて簡単な設定を行うだけで、すぐに利用が可能。難しい設定も必要なく、試用期間もあるので使用感を確認してから導入することもできます。

 

アプリには予約管理や予約対応を自動化できるものも多いため、無断キャンセルの対策方法として利用を検討してみてはいかがでしょうか。

「かわりに聞くね」Kawarii

「かわりに聞くね」Kawariiは、よくある質問や予約受付を自動化できるアプリです。予約時間や人数、キャンセルポリシーへの同意などの定型質問を自動化できるので、人が対応する場合に発生するミスや対応漏れを防ぐことができます。

 

提供会社:株式会社Jolly Gene
販売価格:月額4,000円
トライアル:あり
公式サイト:https://line-marketplace.com/jp/app/kawarii

リピッテビューティー

リピッテビューティーは、予約日程・対応スタッフ・対応内容の予約管理ができるアプリです。美容院やサロンなど、ユーザーが予約時にスタッフを指名する必要がある店舗での活用に向いています。予約の確認はLINE上で行うことができるほか、キャンセルやメニュー変更もユーザー側で操作が可能になります。

 

提供会社:株式会社コネクター・ジャパン
販売価格:月額8,000円
トライアル:あり
公式サイト:https://line-marketplace.com/jp/app/repitte_beauty

Lモバイルオーダー

Lモバイルオーダーは、モバイルオーダー、テイクアウト、テーブルオーダー管理が可能なアプリです。ユーザーはLINEのトーク画面上から店舗予約が可能になり、予約のキャンセルもワンタップで操作できるため、無断キャンセル防止に役立ちます。

 

提供会社:合同会社Oblivion
販売価格:6,000円
トライアル:あり
公式サイト:https://line-marketplace.com/jp/app/l-mobileorder

かんたん予約アプリ『ポチコ』

かんたん予約アプリ『ポチコ』は、予約管理、リマインド、ユーザーとのやりとりを一元管理できるアプリです。予約の候補日や時間、定員を設定しておくことで簡単に予約を受け付けることができます。キャンセルもLINEのトーク画面上で行うことができるので、予約対応にかかる労働力の削減効果にも期待できます。

 

提供会社:株式会社Play Technologies
販売価格:月額3,000円
トライアル:あり
公式サイト:https://line-marketplace.com/jp/app/pochico

無断キャンセルは事前に対策を行うことが重要

無断キャンセルは、キャンセルポリシーの作成やリマインドの配信、事前決済の導入などで、事前に対策を行うことで予防することができます。

 

人の手で対策を行う作業は手間がかかるためスタッフにとっても負担になるため、ツールの導入を検討し、効率的に対策を行うことが重要です。