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2022.01.25

診断コンテンツとは|形式やロジック・作成方法を徹底解説

 

診断コンテンツは、ユーザーが選択した項目や回答結果をもとにおすすめする商品を訴求できる双方向型のWebコンテンツです。SNSでの拡散性が高く、ユーザー自身も楽しめることから多くの企業が商品訴求に活用しています。

 

今回は診断コンテンツを導入する際に覚えておくべき基本的なロジックや作成方法について、詳しく解説します。

目次

診断コンテンツとは

診断コンテンツとは、企業があらかじめ用意した複数の質問に対してユーザーが回答し、その回答をもとに特定の結果が表示されるWeb上のコンテンツです。ユーザーはゲーム感覚で診断コンテンツに参加し、結果が気に入ればSNSへのシェアなどで診断結果が共有できます。

診断コンテンツのメリット

診断コンテンツは回答した内容に合わせておすすめする商品が変更できるため、ユーザーにとって最適な商品を紹介できます。また、診断結果がユニークな場合やポジティブなものであれば、ユーザーが自発的に自身のSNSへシェアすることが期待できるため、商品やサービスの認知拡大が見込めます。

 

さらに、診断結果画面でユーザーにおすすめした商品の詳細ページへ誘導することで、回遊率やコンバージョン数の向上にも期待できるでしょう。

診断コンテンツの形式

診断コンテンツの形式には、大きく分けて「一問一答形式」「チェックシート形式」「ステップ形式」があります。それぞれ質問方法や表示方法が異なるため、特徴を理解した上で適切な形式を選ぶことが大切です。各形式の特徴やメリットについて詳しく見ていきましょう。

一問一答形式

一問一答形式は一つの画面につき一問のみ質問が表示され、複数の選択肢の中から回答を一つ選ぶタイプです。前後の質問に関連性がない場合でも違和感なく回答してもらえる利点があります。また、操作がシンプルなため、ユーザーが回答の負担を感じにくく、途中離脱が少ない傾向にあります。

 

一方、質問数が多い場合は画面の表示回数が多くなってしまい、利便性が損なわれる懸念があります。設問数が少ない場合、一つの質問に対して複数の回答を用意したい場合に適しているでしょう。

チェックシート形式

チェックシート形式は一画面に複数の質問を表示し、それぞれの質問に対して「Yes/No」や「当てはまる/あてはまらない/わからない」などの選択肢をチェックしていくタイプです。一つの画面上で複数の質問を表示できるため、設問数が多い場合でもユーザーにストレスを与えにくい点がメリットです。

 

また、質問を細かく設定し、精度の高い診断結果を表示することもできます。そのため、チェックシート形式はニーズが細分化しやすい商材や細かく診断する必要があるサービスに適しています。

ステップ形式

ステップ形式は質問に回答するたび、下部に次の質問が表示されるタイプです。一問一答形式と違い、前のページに戻らずに回答内容を変更することができます。

 

ユーザーの回答によって次の質問の内容が都度変わるため、何度診断しても飽きられにくいメリットがあります。性格診断や占いなど、ゲーム性の高いコンテンツを提供したい場合に適しているでしょう。

診断コンテンツのロジック

診断コンテンツを作成する際は、そのロジックも理解する必要があります。診断ロジックは「フローチャート形式」と「得点形式」の2つに分けられます。それぞれの特徴を以下で詳しく解説します。

フローチャート形式

フローチャート形式は回答に合わせて次の質問内容を変更する形式で、最終的な診断結果も回答内容によって細分化される仕組みです。例えば、3問の質問に対してそれぞれ回答の選択肢が5つある診断コンテンツを作成する場合は、最大125パターンの診断結果を用意する必要があります。

 

ユーザーの回答に合わせ、おすすめしたい商品やサービスが分かれる場合、精度の高い診断を行いたい場合に用いられる手法です。ただし、回答内容による質問と結果の分岐が複雑なため、診断結果に矛盾が生じやすいデメリットがあります。フローチャート形式を採用する場合は、最終的な診断結果に矛盾が生じないよう綿密な設計を行いましょう。

得点形式

得点形式は固定された質問結果の回答に応じて点数をつけ、最終的な合計点から診断結果を表示させる仕組みです。フローチャート形式のように、回答に応じて質問内容を変更する必要がないため、診断結果のパターンが少なくて済み、設計がしやすい点がメリットです。

 

一方、回答によって質問内容に変化が起こらないため、ゲーム性が乏しく何度も診断してもらいたいコンテンツの場合は適していません。

診断コンテンツの作成方法

実際に診断コンテンツを作成する場合、活用するイメージを明確に持ちつつ適切な質問形式やロジックを選ぶことが大切です。診断コンテンツを作成する方法を作成手順に沿って詳しく見ていきましょう。

1.目的とKPIを設定する

診断コンテンツを活用する目的とKPIを設定しましょう。具体的には診断コンテンツで解決したい課題を洗い出し、それに合わせた数値目標を定めていきます。目的やKPIの例としては、以下のような内容が考えられます。

 

目的

KPI

自社サイトの新規訪問者数を増やしたい

PV・UU数の増加

ECサイトの売上を上げたい

ECサイトの売上増加

自社名や自社サービスの認知拡大

SNSでのシェア数・診断数

新商品の開発に生かしたい

診断数

 

なおKPIでは、数値目標を設定するのが理想です。過去の施策結果や現状の数値を確認したうえで具体的な数値目標を検討しましょう。

2.診断内容と診断結果の構成を考える

次に、診断内容と診断結果の構成を考えます。これは、回答結果によってどのような診断結果に導くかの設計図を作成するイメージです。そのため、導き出したい診断結果を先に設定し、それに応じた質問と選択肢を逆算して考えていくと作りやすいでしょう。

3.診断コンテンツのロジックと形式を決める

診断内容と診断結果の構成ができたら、その構成に合わせた診断ロジックを選びます。診断ロジックを選ぶ基準は以下を参考にしてみましょう。

 

・フローチャート形式が向いているケース
ユーザーの回答に合わせて細かく診断結果を用意したい
ユーザーが繰り返し診断しても飽きないコンテンツにしたい

 

・得点形式が向いているケース
用意できる診断結果が少ない
得点形式でも比較的正確な診断結果が表示できる

 

ロジックを選択した後は、質問形式を選びます。質問形式は事前に作成した診断内容の構成に応じて、最もわかりやすく表示できるものを選ぶといいでしょう。

4.診断コンテンツを作成する(プログラムを組む)

診断コンテンツの内容が固まったら、開発会社やツールを用いて診断コンテンツを作ります。診断コンテンツが完成したら、公開する前に必ず動作確認を行いましょう。動作確認では、回答パターンを全てチェックし、エラーや診断結果の矛盾などが発生しないかを十分に確認しましょう。

LINE公式アカウントの拡張機能「診断Bot」の活用事例

LINEマーケットプレイスでは、LINE上で操作できる診断コンテンツを簡単に作成できるLINE公式アカウントの拡張機能「診断Bot」を紹介しています。

 

診断Botでは、豊富なテンプレートから好きなものを選んで編集するだけでオリジナルの診断コンテンツが作成できます。また、回答履歴をユーザー単位で確認できるため、それぞれの回答を新商品の開発や販促キャンペーンの考案などに活用できます。

「診断Bot」を活用して各ユーザーに最適な動画を紹介した事例

ストレッチ系YouTubeチャンネル「オガトレ」では、「自分に合うストレッチが何かわからない」という視聴者の悩みに対し、診断Botを利用し課題を解決しました。

 

「オガトレ」ではLINE公式アカウントに診断Botを導入し、LINE上でいくつかの設問に回答することで、個々の悩みに合わせた適切な動画を紹介する施策を行いました。結果として、LINE公式アカウントの友だち数は1日で1,000人以上増加する日もあり、YouTube動画の再生回数やオガトレ塾の登録者数も増加しました。

診断コンテンツはユーザーがゲーム感覚で楽しみながら、結果が面白ければSNSで拡散する可能性のある点が魅力です。ユーザーに楽しんでもらいつつ自社の目的を達成するためには、診断コンテンツの形式やロジックを理解し適切なコンテンツを作成することが大切です。